当クリニックのめまい治療について

よくあるQ&A

Q1 3大症状(くしゃみ、水のような鼻水、鼻づまり)があり、アレルギー検査を受けたにもかかわらず、結果は陰性といわれたのですがこれってアレルギー性鼻炎?それとも違う鼻炎?
A1 原因の一つは、検査した項目にアレルギーの原因となるものが含まれていなかった可能性があります。しかし他には、そうした方の中には、アレルギー性鼻炎ではない鼻炎(好酸球増多性鼻炎血管運動性鼻炎)の方がみえます。原因は、はっきりとはしていませんが、気温の変化やたばこの煙などさまざまな刺激により症状が引き起こされると考えられています。治療法はアレルギー性鼻炎とほぼ同じです。
Q2 私は喘息(ぜんそく)もちです。なんだか花粉症の時期には喘息発作がよくでるような気がするのですが・・・。
A2 実は、アレルギー性鼻炎は気管支喘息の危険因子とも考えられています。花粉症が悪化することで喘息が悪化する方がいます。喘息もちの方は、アレルギー性鼻炎の治療もしっかり行っていくことが、喘息の治療にもつながります。
Q3 風邪なのかアレルギー性鼻炎なのかわからないのですが?
A3 鼻炎と風邪の初期症状は3大症状(くしゃみ、水のような鼻水、鼻づまり)に関しては似ておりますが、さらに喉の痛みや特に発熱を伴う場合には風邪を疑います。しかし、アレルギー性鼻炎と風邪を合併していることもあり、初診時は区別がなかなか難しいことも多々あります。 花粉症などのアレルギーでも喉の痛みや咳が出る場合がありますし、比較的稀ですが、花粉症でも枯草熱(こそうねつ)といい、軽く発熱する場合もあります。
経過とともに風邪の鼻水は水性から粘性、膿粘性へと変化しますが、鼻炎の場合は水性鼻汁が続きます。また風邪であれば1~2週もすれば症状は治まってきますが、アレルギー性鼻炎であれば、その吸入抗原がある期間中は症状が継続することになります。風邪だと思っていたのに水様性の鼻水が続く場合には、アレルギー性鼻炎あるいは副鼻腔炎(さらにはその両方)のこともあるので耳鼻咽喉科にお気軽にご相談ください。
Q4 花粉症の時期に「なんだか咳が続き、咳止めを飲んでもなかなか治らない」、「なんだか喉がイガイガする・喉の違和感が続く」といった症状を感じるのですが、原因は何なのでしょうか?
A4 アレルギー性鼻炎は実は咳の原因のこともあり、鼻水が気道(息の道)の方へ流れ込むことにより、咳や喘鳴(ぜんめい)が起こることがあります。またのどの方への鼻水の垂れ込みを自覚されている方は多いのですが、中にはのどの違和感としてだけ感じている方がみられます。また、花粉やダニなどのアレルゲンがのどや気道に直接付着して、のどのかゆみや咳などの症状を起こすこともありますし、アレルギー性鼻炎によって鼻がつまり口呼吸になると、のどの乾燥からくる咳やのどの痛み、イガイガした違和感を感じることもあります。また鼻水が粘性(粘り気がある)、もしくは膿性の場合は、副鼻腔炎を合併していることも多々あり、副鼻腔炎の治療が同時に必要になる場合もあります。
Q5 アレルギー性鼻炎と花粉症は違うものでしょうか?
A5 「アレルギー性鼻炎」には特定の季節だけのもの(季節性アレルギー)と、季節に関係なく1年中存在するもの(通年性アレルギー)があります。前者の代表的なものとしてはスギ、イネ科などの花粉、後者の代表的なものとしてはダニ・ハウスダスト・カビなどがあります。よって、アレルギー性鼻炎の中の一つが花粉症(季節性アレルギー)となり、単に言い方が違うだけで同一のものです。
詳しくはこちらをご覧ください。
Q6 妊娠中なのにアレルギー性鼻炎の症状で困る、どうしたら良いですか?
A6 

原則として、妊娠4か月半までは薬を飲まないほうが安全ですが、それ以降であれば、比較的安全な薬(ポララミン、ペリアクチンなど古くからある抗ヒスタミン薬や漢方薬)は産婦人科主治医の許可があれば飲んでいただけます。アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼなどのステロイド噴霧点鼻薬の使用も問題ないと思います。
一部の抗アレルギー薬(クラリチン、ジルテック)はアメリカFDA基準、オーストラリア基準では内服が可能なようですが、日本の薬の添付文書では「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。」となっており、医師や患者さんの判断に委ねられているため(製薬メーカーが責任から逃げている(笑))、やはり産婦人科主治医の判断が優先されます。

・クラリチン(FDA基準B、オーストラリア基準B1)
・ジルテック(FDA基準B、オーストラリア基準B2)
   (※アタラックス、セルテクトは妊娠中はダメです。)

FDA基準(http://www.okusuri110.com/kinki/ninpukin/ninpukin_03-02.html
オーストラリア基準(http://www.okusuri110.com/kinki/ninpukin/ninpukin_03-03.html

しかし、やはり胎児への影響ということを考え、どうしても薬は飲みたくないという方もいると思われます。そのような場合には、局所温熱療法といって、薬物を使用することなく約43℃に蒸留水を温めて、超音波振動によってミストにして鼻から吸入するという治療があります。機械を購入しなければならないというデメリットはありますが、どの時期の妊婦にとっても安全な治療法です。簡単なものであれば、蒸しタオルを鼻にあてるといった方法もあります。花粉症であれば、花粉の時期は外出をさける、マスクやゴーグルを付けるといった抗原回避も必要です。

Q7 授乳中なのにアレルギー性鼻炎の症状で困る、どうしたら良いですか?
A7 原則として、母乳に移行しない、または移行しても問題ない薬であれば内服は可能です。ほとんどの抗アレルギー薬は母体血中から乳汁中に移行します。そのため、薬の添付文書では授乳中は内服を避けるか、内服する時は授乳を止めることとなっています。ただし、児に移行する薬剤量はごく微量です(母乳移行率は100~200分の1以下と言われています)。従って、普段乳児に使用される抗アレルギー剤については特に健康被害の可能性はないとされています。例えば、ポララミン、ベネンなど古くからある抗ヒスタミン薬や漢方薬、一部の抗アレルギー薬(アレグラ、クラリチン)は飲んでいただいても問題ないと思われます(こちらのサイトを参考にhttp://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/index.html)。アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼなどのステロイド噴霧点鼻薬の使用も妊娠中と同様に問題ないと思います。
しかし、やはり乳児への影響ということを考え、どうしても薬は飲みたくないという方もいると思われます。そのような場合には、妊娠中と同様に局所温熱療法といって、薬物を使用することなく約43℃に蒸留水を温めて、超音波振動によってミストにして鼻から吸入するという治療があります。機械を購入しなければならないというデメリットはありますが、安全な治療法です。簡単なものであれば、蒸しタオルを鼻にあてるといった方法もあります。また花粉症であれば、花粉の時期は外出をさける、マスクやゴーグルを付けるといった抗原回避も必要です。
Q8 花粉症で初期治療があるそうですが、薬をいつから飲んだらよいでしょうか?また、いつまで飲めば良いですか?
A8 花粉症であれば、花粉が飛散する1~2週間前から飲み始めて、花粉飛散が少なくなるまではしっかり続けたほうが良いと思われます。飲み始めて症状が軽くなった、あるいは無くなったからと言って飛散中に飲むのをやめてしまうと、また症状がぶり返し、重症化してしまうと薬の効きが悪くなります。
ダニ・ハウスダストといった、通年性アレルギーの場合、通年性とはいえ一年を通してずっと同じ抗原の量というわけではないので、症状にも波があり、自覚症状がほとんどおさまってきたら、季節の変わり目など寒暖の差が激しい時期はさけて、薬をまずは半量にして1~2週間様子をみてから終了するという方法もあります。また症状が出たときのレスキューとして、抗アレルギー薬、ステロイド噴霧点鼻薬を頓用するということも有効かと思われます。
こうしても薬を止められないなら、レーザー手術舌下免疫療法が有効な場合もあります。
Q9 舌下免疫療法は小児には効果はないのですか?
A9 スギ花粉の舌下免疫療法は12歳からが適応となります。舌下免疫療法はスギなど花粉症に対しての効果はある程度認められていますが、その程度は様々で、またハウスダストやダニなど通年性アレルギー性鼻炎に対しての効果は一定ではないとの報告があります(プラセボ効果下記が大人より高いため)。また長期間の観察データが無いため、まだはっきりとしたことが言えません。ただ、いずれは11歳以下の小児にも舌下免疫療法が適応になると考えられています。

プラセボ効果・・・プラセボ(偽薬)と言う、効き目ある成分が何も入っていないくすりを服用しても、患者さん自身が、自分が飲んでいるくすりは効き目があると思い込むことで、病気の症状が改善すること.

Q10 私はアレルギー性鼻炎がありますが、子供にも遺伝しますか?
A10 残念ながらアレルギー性鼻炎の体質は遺伝しやすいようです。両親がともにアレルギー性鼻炎などアレルギー性疾患を持っている場合は、両親ともアレルギーが無い場合に比べて子供がアレルギー性鼻炎になるリスクは約4倍とのデータがあります。ただ最近アレルギー鼻炎が増えてきている原因は環境の変化が強い影響を与えているとの報告がありますので、子供の前での喫煙をやめて受動喫煙をさけるなど、アレルギー発症のリスクを抑えるために、子供に悪い影響を与えない環境を作ることが重要です。
Q11 アレルギー性鼻炎の子供は大きくなればアレルギー性鼻炎は治りますか?
A11 小児ぜんそくの約半数は思春期以降に自然改善(ただ治癒する訳ではなく、症状が出なくなるだけと言われています)しますが、アレルギー性鼻炎は残念ながら自然改善するケースはほとんどありません。小児期に発症したアレルギー性鼻炎はほとんど改善無く成人に移行してしまいます。ただし、ダニ・ハウスダスト(ホコリ)などの通年性アレルギー性鼻炎は小児期から成人までの間に、症状が自然改善されるケースがあるとの報告があります。しかしスギなどの花粉症では自然改善は期待できません。アレルギー性鼻炎の治癒を期待するのであれば、注射や舌下による免疫療法(減感作療法)を行った方が良いかもしれませんが、前述した通り、小児に関しては11歳以下は保険適応が無い上、アナフィラキシーショックなどのリスクもあり、効果も疑問視されている部分があるため、現状では積極的にお勧めできません(ちなみに免疫療法をやめれば症状はまた出ます)。
Q12 赤ちゃんでもアレルギー性鼻炎になりますか?
A12 私が医師になった頃は2歳以下のアレルギー性鼻炎は存在しないと言われていましたが、現在は異なります。近年アレルギー性鼻炎の低年齢化が進んでいて、最近の報告ではダニ・ハウスダスト(ホコリ)などの通年性アレルギー性鼻炎は0~1歳で、スギなどの花粉症は2歳で始まっているとの報告があります。生後1年以内に鼻症状が発症した場合は、アトピー素因(アレルギーを発症しやすい体質)が指摘され、ぜんそくの危険因子になるとの報告がありますので、低年齢でのアレルギー性鼻炎の確定診断は必ずしも簡単ではありませんが、水ばなが続いたり、鼻づまりやくしゃみ、繰り返す鼻血や、目や鼻をこするしぐさなどがあれば、耳鼻咽喉科を受診しましょう。